ナットウキナーゼ

ビタミンK2とは

ビタミンK2とは

ビタミンKは血液凝固を促進する因子と血液凝固を抑制する因子の両方を活性化する、正常な血液凝固に不可欠な栄養素です。
更に最近の研究では、骨を形成するタンパク質「オステオカルシン」の活性化や、動脈へのカルシウムの沈着を阻害して動脈硬化や心臓病を予防するタンパク質「マトリックスGlaタンパク」の活性化など、非常に重要な働きをしていることが明らかとなり、健康な生活を送る上で不可欠の栄養素です。
ビタミンKには大きく分けて、野菜や海草に含まれているビタミンK1と微生物が産生するビタミンK2があります。ビタミンK1は一種類だけですが、ビタミンK2には側鎖の長さが 異なる種類が存在し、メナキノンと呼ばれています。納豆に含まれているビタミンK2は メナキノン-7(MK-7)で、納豆は世界中で最も多くのビタミンK2が含まれている食品です。
最近の研究により、納豆に含まれているビタミンK2=MK-7は、ビタミンKの中で最も栄養価が高いこと明らかとなりました。

ビタミンK2の主な機能

  1. Ⅰ※. ビタミンKを摂取すると先ず肝臓に取り込まれて正常な血液凝固を促します。
  2. Ⅱ※. 次いで血液中を移動しつつマトリックスGlaタンパク質を活性化して動脈硬化の原因となるカルシウムの血管への沈着を防ぎます。
  3. Ⅲ※. 最後に骨髄でオステオカルシンを活性化し、骨の形成を促します。

ビタミンKが活性化する因子

ビタミンKが活性化する因子

図1・金木正夫ら(1995)日本老年医学回雑誌 32.195.

退行期骨粗鬆症患者の方の血液中のVK濃度は健常人と比べて低いことが分かっています。

図2・1人辺りの年間納豆消費金額

図3・大腿骨顎部骨折標準化発生比

納豆菌(B.subtilis BN)の抗菌活性作用

図5・納豆菌の黄色ブドウ球菌(S.aureus)に対する活性作用

タイム 2005年9月号
重篤な無症状大動脈瘤の病気進行は、大動脈弁の石灰化のみが指標となることが分かっており、年齢、性別、心臓血管病の有無、高血圧、糖尿病、高コレステロール家血症は発症の指標とはならないことが分かっています。

From the Magazine | Health
The Newest Risk Factor
By ALICE PARK
Posted Sunday, Aug. 28, 2005

カルシウムサプリメント(1g)摂取すると動脈疾患が増える傾向がある。~5年間のヒト投与試験の結果~

持論:カルシウムサプリメントは、骨へのベネフィットと動脈疾患へのリスクを勘案して利用すべきである。

ビタミンK2(MK-7)は心臓病のリスクを下げる

ビタミンK2(MK-7)は心臓病のリスクを下げる

オランダ実施された、約5,000人を対象にした10年間の調査で、ビタミンK2(MK-7)を多く摂取したグループ(一日平均45μg)は、少ないグループ(一日平均18μg)に比べて心臓病の発症率と心臓による死亡率が半減したことが明らかになりました。
一方、野菜や海草に含まれているビタミンK1には相関が認められませんでした。

MK-4とMK-7の吸収効率の違い

MK-4とMK-7の吸収効率の違い

一度に420μgのビタミンK2を摂取すると、MK-7は血液中の量が増加することが確認できましたが、MK-4を摂取したグループでは、血液中にMK-4を検出できませんでした。
MK-4は吸収率が低いか非常に壊れやすいために、腸管から吸収されて肝臓に至るまでに壊れてしまう可能性があります。